釈迦内

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釈迦内guest

「釈迦内柩唄」メッセージ

「釈迦内柩唄」を観て

長野県・9条の会呼びかけ人
佐久市・臼田「清集館」お女将
佐々木 都

 舞台いっぱいに咲くコスモス。どの花一つとして同じ表情をしていない。心をこめた葬りえの感謝のまなざしがあふれている。その前に毅然と立つふじこ。鳴りやまない拍手。この感動はなんだろう。涙がとまらない。
 ありがとう。ふじ子さん。素敵でしたよ。
 一人芝居に近い主役の有馬さんの役者根性には脱帽。とにかく会場をまきこんでしまう表現力。すごい、すごい。そしてなんといっても原作がいい。水上勉がずっと思っていたこと、言いたかったこと、人権、平和、差別の問題などなどがこの「釈迦内柩唄」にしっかりと貫かれていて、それを余すところなく表現している。
 お父役の元山さん、ご自身は下戸というのにその演技力のすごさ、お母役の荻原さん、この人の存在なくして芝居はなりたたない。原作の精神をきちっと伝えてくれているから。
 お父も信念に生きてはいるがお酒に逃げる?弱さのようなものがある。お母はたいしたものだ。決断力がある。この職業を陰で支えているだけの女ではなく、また虐げられている女でもなく、本当の女のつよさ、その生き様をみせてくれる。炉の中の遺体の焼けぐあいをみて身体を返す所作、言葉のない舞台、お母の汗が見えるようだ。
 崔東伯は人種差別と平和を考えさせる。その中での家族愛のすばらしさはふじ子の語りのなかにある。
 重いテーマなのに明るさのあるお芝居。幕間なしの舞台転換の素早さ、スタッフ全員の息のあった作業は見事だ。一〇〇〇回公演をめざしている希望舞台、いよいよ頑張って!!