釈迦内

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釈迦内guest

「釈迦内柩唄」メッセージ

念仏の中のいのち

本願寺派勧学
中西 智海

 酒を飲まずにはいられなかった父、その父が畑いっぱいに育てたのは人の灰で育てたコスモスだったという。
 このたび、二〇〇九年二月に一年の幕開きとして劇団希望舞台「釈迦内柩唄」が西本願寺で公演されること、まことに有難いことであり、よろこびであります。
 実は二〇〇二年の秋、東京・築地本願寺での公演の際、輪番として、心から感動をおぼえスタッフの一人ひとりと輪番室で語り合い、
記念写真を撮らせていただいたことが昨日のようによみがえりました。
 人はつらいこと、重苦しいこと、言葉にもならないことを背負う生きものですが、その底からコスモスの花のように一つ一つがほほえみ、ゆたかに花を咲かせる。これが人のあり方、世界のあるべき方向を指してくれるのだと思われます。
 このたびの公演が、いつわらない人間の生きざまの底から湧き立った姿をときに明るく時にユーモラスに演じられるところも見のがせないものがあります。
 なにとぞ、念仏の中のいのちを確かめ、深い人生をみつめる一つの出会いの縁となることを心から念じております。
(西本願寺本山「聞法会館」公演に際して)