釈迦内

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焼け跡からstory

「焼け跡から」story

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 昭和二十年、学童疎開中、東京大空襲で家族を失った子供たちと荒寺を復興しようと発起、新米和尚の物語。
 文男(フー公)は今なお行方不明の両親は生きていると思い、戦争が終わったら親子三人で富士山に登る約束を信じている。やるんなら勝つ戦争をやれ!と大人のはじめた戦争をなじる達平(タッペ)は、防空壕の中で焼け死んだ両親と妹を自分の手で葬った。貞夫も、タタミの上で眠りたいというミー子も、その日の食べものとねぐらを探す同じ孤児であった。
 寺の跡継ぎを拒否して軍隊に入った大善は、敗走し追われるままに満州の荒野をさまよい復員。お国のために、死ぬ時は一緒と誓った親友の勇敢な戦死を、帰国して知らされた。
 焼け跡の残骸が残る上野駅の裏側で野良犬のように追い回される孤児グループ「湯田中組」と出逢った大善。残飯を拾い集め、一つのリンゴをみんなで分け合って食べる孤児たちの姿につき動かされて、信州の自分の寺に来ないかと誘ってしまった。
 戦争は終わったが、新米和尚と孤児たちの生きるための戦争が始まった…。